ライトノベル・レビュー

灼眼のシャナY・VII・VIII・IX・0(ゼロ)・X・XI・XII (高橋弥七郎 イラスト:いとうのいぢ ) new

6巻の感想

高橋弥七郎の送る燃え萌え学園ストーリー、第6弾です。
カラー口絵から飛ばしてます。スク水連発ですよ。もう、放蕩オペラハウスさんに報告したいくらいに(笑)
のいぢ先生の宣言どおり吉田さんの胸も当社比120%アップ、さらに3巻にちょびっと出てきた緒方さんにスポットを当てるなどニクイ演出が満載。
今回は燃え分少なめなんでこのまま行くかな、と思ってましたが……

もちろん、そんなものは、全くの錯覚だった。

……高橋先生は痛快な燃え萌えアクションが主流だけど、その一方でヘヴィなことも平気でやってのけるということをすっかり忘れてました。
うぅ、まさかシャナ読んで沈むハメになるとは。世にいう「鬱」レベルにまで落ちないのは高橋先生らしいですけど。
物語がきちんと進めば、人の心が動けば誰かが傷つくというのはわかっていても悲しいものです。誰にとってもいい方向に向かってくれればいいんですけど
紙様

 「扉(げんかん)あけたら2頁(ふん)でスク水」

何やら昔あったレトルト食品のCMのようですが、このいきなりの構成に度肝を抜かれたシャナの6巻。
 ヒロインのシャナは大草原の小さな胸というスク水にはジャストフィトな体型でフェチ心を掴んで離さないかと思えば、片やこの巻のヒロインである吉田さんは中学生とは思えない反則級のボディで、スク水とは相性が悪いものの「これはこれで」とかの木村先生をも言わしめる程。つか、胸がスタンディングオペレーションで俺達拍手喝采。
 最近は旧スク水を採用してるところは少なかったり、いくらなんでも胸に名前はないだろうとかぬかす輩は男の浪漫に欠ける者でありというかのいぢ先生もっとやれ。

 失礼。トバしすぎでした。しかし、今回も前・後編の分冊ですか。内容は悪くは無い、つかむしろいいんですが対費用効果は薄いと言わざるを・・。

 しかし、夏祭りの会場に向けて登場人物の思惑や行動が収束されていく様は見事。そして人が集まったところで人間爆弾(@ガイゾック)・・・ぢゃなくて(いや一概に違うともいえないか)、この結末がどう収束するのか楽しみなところ。ところで最近アラストールの頑固親父化が進んだようなw。
 個人的にはカムシンも残って吉田さん付きのフレイムヘイズにそして次の巻ではメガネマン池にもフレイムヘイズが付いて最後は聖杯争って戦争だ!(違ツ)
(はろmk−II)


7巻の感想
略して「シャナナナ!」とかどうでしょう?「デ●ラララ!」みたいに(マテ)

V,W連作のように今回は戦闘パートが中心。
だけどメインに据えられたのはやっぱり吉田さんと悠二の絡みですね。
巻頭の挿絵見て「悠二が吉田さん押し倒した Σ(゚ロ゚)」と思った人は正直に挙手!
……(。--)ノ ハイ(笑)

閑話休題

んで、その吉田さん。今回の躍進振りは今までシャナが築き挙げてきたリードを一発でイーブンにまで戻した感じ。
次は日常パートにする(信じられないけどw)らしいのでこの三角関係がどう転がるかは非常に見ものです。
というか今回のシャナは吉田さんにリードされるだけじゃなく「●●」(ネタバレにつき自主規制)攻撃されたりととことん不遇でしたねぇ(笑)

が、しかしです。
今回の真の主役は誰が何と言おうと「教授」ことダンタリオンで決定なのです。
ドミノ(腹に『28』はまずいんじゃなかろうか?)との漫才をはじめ、「せりあがる秘密基地」や「メガネ」ネタ、「こんなこともあろうかと」までやってのけるナイスガイ。
その暴れっぷりはアラストールを呆れ返させるほど。いや、マジ感動(笑)
ドミノともどもしつこく生き残ったし(つか死ぬとは全然思わなかった。ド●フみたいなノリだったし(笑))次は何をしでかすんだか期待してますです、ハイ。

暴れるといえばカムシンの「儀装」の大破壊振りも凄かった。A/Bやって破壊のノリが甦りましたか?(笑)
「コンクリート砲弾」もよかったけど「ロ●ットパンチ」までやらかすとは思いませんでした。
なんか随所に遊びが盛り込まれてるなぁ、今回は。
そういやビルが無かった大昔は何で「儀装」を作ってたんでしょうね?その辺の岩でも組み上げたんでしょうか?

関係ないけど某所にて「俺は味方殺しのカムシンよ」ってネタがありましたが、マージョリーとマルコの慌てっぷりを見てから見ると何だか味のあるネタに感じられますね。
どうでもいいけど。

しかし今回の挿絵はちょっと荒れていたような……
のいぢ先生、エ●ゲの仕事忙しいのかなぁ? 
紙様
 今回は、今までのまとめであり転換点でもあり、ぶっちゃけ最高の話だったと思う。

 ラノベが好きなら今までのを通して読んでみる(6・7巻は今までの積み重ねがあってこそと思うので)価値はある。
 また、シャナが好きならこの巻を保存用と読書用の2冊買ってもいいかもしれない。
 最後に、吉田さんファンなら5冊買え(命令形)
 つか、吉田さんですよ今回の主役は!!今まで、内気系おどおど美少女with巨乳(オイ)だったのが、聖母系癒し美少女with巨乳(マテ)にクラスチェンジですよ?そう、あたかもロリイルイ(第2次α)から大人イルイへの変化を遂げたような彼女は最早ヒロイン。戦闘ができるだけのどこぞの貧乳娘とは格が違います(ファンに殺されそうだ)。冗談はともかく、ほぼ一人で悩みを解決したってのは称賛に値するかと

 まあ、信者と萌えのバカシンクロはここまでにしといて少しマジメに。

 今回は、今までのまとめらしく、ほぼ満遍なくキャラが出演しそれぞれの悩みや葛藤とその解決(これは全員ではないですが)が描写されてます。しかも事件の進行と平行に語られているため、なんだか成田先生の作品のような多重構造の感じです。
 つまり、メインに御崎町の花火大会で起こった謎の事件とその解決を置き、横軸としてそれに絡む各キャラの心情と行動(例えば、吉田さんの心境の変化、田中・佐藤コンビのコンプレックスや教授ことダンタリオンの奇行w)を置いてます。
 6巻では、やや鬱展開でしたが、今回は皆成長したというか一皮むけました、シャナと悠二以外は(笑)。そしてそんなシリアスに流れがちな展開に潤いを与えるのがダンタリオン。今回のギャグ方面を一手に引き受けてオイシイところ総取りです。

 そして、忘れてならないのが最後の大破壊。特に今回の主役はカムジン。漢の武器であるヒート●ッド(注・グ●はその搭乗者がラルとかノリスとか漢らしいキャラばかりなんでその武器も漢の武器認定)と男の子の夢・ロケット●ンチを装備した彼は正にドリーム(笑)。キチンと人には被害を出さない範囲での大暴れなんで安心。

 まあ、このようにキャラの成長というシリアス、ダンタリオンの奇行というギャグ、大破壊というカタルシスという3本柱を携えた本作は、ラノベらしいエンターテインメント溢れる傑作と思うわけです。まあ、シャナが全然活躍してないという不満をあげる人もいそうですが(笑)

 ここからは余談ですが、本作におけるシャナと悠二の関係は強固に見えて実は儚いですな。
 ある意味、悠二の全てを∀(全肯定)すればよい吉田さんとは違って、シャナはフレイムヘイズだからミステスである悠二とは付き合える。逆に言うと、今以上の関係にしようとするとフレイムヘイズの部分に支障が出る。いっそのこととフレイムヘイズを辞めれば(できるのかは分からないが)、完全に悠二と接点が無くなる。フレイムヘイズと感情を両立できるほど心が育ってない。うーむ、書いてみたらかなりの八方ふさがりだ(笑)
 後、冒頭「転換点」と書きましたが、ある意味日常の象徴ともいえる吉田さんが非日常側に来たことで、話も佳境になってきた感じがします。丁度、今回の話で今までほんの少ししか出てこなかった「仮装舞踏会」の目論見と幹部連中が出てきたし。
 後は、メガネマン池がどうなるかですね。このまま千草のように日常の象徴として留まるのか、あるいは残ったヴィルヘルミナと組んで「報われない恋するコンビ」でも結成するのか(笑)
(はろmk−II)

8巻の感想

奇才・高橋弥七郎の送る学園ストーリー(ツッコミは禁止)、ついに8冊目に突入。
ライトノベルとしてはそろそろ息が長いシリーズに数えられる巻数になったのではないだろうか?

今回は『日常>>>>>>>>>戦闘』という高橋作品にしては異色な作品(笑)
破壊と爆発が大好きな弥七郎先生ですがキャラ心理を描くのも上手い。
「本当のこと」を知りつつも「今好きだという気持ち」に正直でいようとする吉田さん。
フレイムヘイズとしての生き方を捻じ曲げてでも悠二に振り向いてもらいたいと思うシャナ。
そして(ややシャナよりとはいえ)相変わらず宙ぶらりんの悠二(笑)
メインの三角関係だけとっても前回の決意からさらに一歩踏み出したドラマに仕立て上げられています。

特にシャナは今回危なかった。戦闘してないのに。つか戦闘シーンでシャナの心配する事なんてほとんど無いけど。
吉田さんに一歩先を行かれて、それが嫌で、でもどうしようもなくて。
スーパーアドバイザー千草の手助けが無かったせいもあるけれど、今回の彼女は焦りと不安と「どうしようもない気持ち」に大きく揺れてとても不安定に、脆く見えた。
最後の「強引に誓ってしまおう」なんて心情は今までの彼女なら絶対に出てこなかったと思う。
完全な戦闘者、自分を律するフレイムヘイズ。悠二が認め、シャナが目指したその頂きが今はあまりにも遠い。
それだけに最後に登場したヴィルヘルミナの宣告があまりにも痛々しい。
シャナが取るのは「フレイムヘイズ」なのか「どうしようもない気持ち」なのか。
悠二とシャナの関係もひとつの山場ですね。これを乗り越えられればどういう形にしろシャナは「どうしようもない気持ち」に対してようやく始めの一歩を踏み出せるような気がします。

しかしシュドナイが暴れるシーンが一番生き生きとしてたような気がするのは錯覚ではあるまい(笑)
弥七郎先生の戦闘好きィ〜♪
でもまあシュドナイもヴんことかhとかの弄ばれっぷりや、のいぢ先生のイラストのせいでどんどんイメージが崩れてるなあ。
登場当時は渋カッコイイ敵役としてがんばってたはずなのに…… 
紙様


 燃えと萌え。2つの顔を持つラノベ「斬殺フレイムヘイズシャナたん」(作者未公認の愛称。リンク先の一部というか大部分は21禁)こと「灼眼のシャナ」の8巻。

 今回は幕間というか、嵐の前の静けさというか、逆襲のシャアシャナというか、次元連結システムが発動した覚醒!吉田さんの強さというか、真竹やります!(胸以外)というか、メガネマン補完計画というか、マジョ姐、ちゃんとしてますというか、♪悪いことする度に 人気がでちゃう〜な3悪(ヘカテー、シュドナイ、ヘスペリオス)というか、ヴィルヘルミナ容赦せん!でしたね(←ワケ分かりません)

 豪快かつ爽快な戦闘シーンに目が行きがちですが、細やかな人物描写も弥七郎先生の得意とするところ。特に緒方さんやら池といった脇だけど気になるキャラを捨てキャラにせず一人一人丁寧に描写するのはとても好ましいです。もっとも、穿った見方をすれば、これから物語が佳境に入るので、話の中枢から外れたキャラはここで決着つけておく必要があるからスポット当てたとも言えますが。

 そう、遂に話が転換期を迎えるようです。8巻で折り返しとなった本作がどれだけ続くか、どれだけ楽しませてくれるか1ファンとして期待してます。

 え〜、ここからは勝手に本編の展開を予想するコーナー。興味ない方以外は読み飛ばしてOKです
 何やらこの巻の最後で、悠二とシャナの関係が鉄板になりそうなので、もう一波乱あるのではないかと、つかそーでないと吉田さんのファンの私としては納得いかん(マテ)
 んで、その一波乱ですが「悠二が人間に戻る」ではないかと。
 トーチから人間になる方法としては、「零時迷子」の力を解放して奇跡が・・・てなの一番にが考えられますが、ここは「実はトーチではなく人間だった」説でもぶち上げようかと。
 いや、1巻で悠二真っ二つになって死ななかったし、フレイムヘイズの誰もが悠二をトーチとして見てるという反論が当然挙がりますが、「零時迷子は生身の肉体を限りなくトーチに近くする物」作用もあるとかで。
 1巻の説明によると、零時迷子は「ある偉大な紅世の王が一人の人間に恋をし、彼(彼女?)と永遠に生きるために作ったもの」だとか。ゆえにあくまで人間として生きるように作ってるんではないかと。後、トーチにするってことは相手を殺さないといけないわけだし。
 んじゃ、トーチに限りなく近くする意味があるかというと、先ず「宝具を入れるため」、次に「人間の体だとどうしても体の劣化が出てしまうから(永久機関の零時迷子といえど、体の損傷まで治す訳ではないようだし)」ということで。

 まあ、勝手に妄想膨らませてるだけなんで気にしないでください。ただ、零時迷子の伝説で語られる王と仮面舞踏会の未だ姿を見せない総帥(?)は関係あるというか同一人物なんだろーな。零時迷子作ったのはラミィか? 
(はろmk−II)

9巻の感想

しかしまあ解禁直後の876スレの進みっぷりは凄いね、毎度ながら。
予想通り「あ き ら め な い」が来て大爆笑。
高橋弥七郎の送る学園ストーリー燃え萌えアクション「灼眼のシャナ」、ついに9巻まできました。
今回は保護者がいっぱいなお話です。

さて、今回はヴィルヘルミナVS千草ママによる頂上決戦ラウンド2とか無敵キャラ貫太郎パパとか保護者勢が大活躍……アラストールを除いて(笑)
ていうか貫太郎パパ、そのキャラスペックはまさに反則。いや、こりゃマジで「忍術を少々ね」とか言い出しかねんぞ(笑)
そして千草ママファンからしてみれば彼の登場はまさに天国と地獄というか崖から突き落とされたというか……ま、ガンガレ。
こういう時は人妻属性とかお母さん属性とか無くてよかったと……ん、何の話だ、こりゃ?

5巻ですでに触れられているけれど、ヴィルヘルミナはシャナに、いや『少女』に「完全なフレイムヘイズ」でいてほしかった。
それはアラストールも、そして『虹の翼』も望んでいたことだし、『少女』だって許容したことでもある。
けれど、『少女』はシャナとして「悠二といること」を選んだ。
ヴィルヘルミナにしてみればそれは許す事ができないことだったのだろう。
けれど、フレイムヘイズであることも悠二とともにあることもどちらにしても「シャナが選んだこと」には違いない。
「フレイムヘイズとして」でなく「一人の少女として」でもなく「シャナとして」。
今回のヴィルヘルミナとの一件でシャナが掴んだ気持ちは今まで揺れ続けてきた気持ちに対しての一つの答えなのかもしれない。

物語のほうも伏線が解消されたと同じ数だけ増えていきまだまだ膨らんでいきそう。
『壊刃』さんがドリル剣(『教授』作)を使うのはいつの日だ!?(マテ)
つか『壊刃』さん、シュドナイ級の強さじゃなかろうか。やっぱりドリルの恩恵か?使ってないけど。
そして最後に一言


裸夜笠ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
紙様
 高橋弥七朗+いとうのいぢの協力タッグが贈る痛快娯楽燃え萌えアクション巨編「灼眼のシャナ」も9巻。これだけ長く続きながらも中だるみがないってのは中々すごいと思います。さて、今回も日常に重点を置いた構成ですが、前回の悠二側(言うなれば人間側)と違って今回はシャナたちフレイムヘイズの日常。無論良くも悪くも極端なフレイムヘイズの日常が無事に済むハズもなく・・・

今回のに無理矢理サブタイトル付けるなら「鉄壁の鬼姑ヴィルヘルミナ来襲。心理戦最強の千草ママンに敗れた彼女は実力行使を試みる
「私の言うことを聞いてればいいであります」「私の道は私が決める!」
壮絶なフレイムヘイズ同士の親子喧嘩に御崎市震撼!というか余所でやってくれ
といったところか。

 まあ、それは半分冗談ですが今回のテーマは「子の自立」でしょう(いや親の子離れか?)。親子に等しい愛情と絆を結んでいながらある一点、シャナの人生を犠牲にしたという罪悪感と責任感から、家族なら見せても当然な弱みを見せられないが故に強硬手段に出るヴィルヘルミナ。そんな彼女に自分の人生は犠牲にされたのではなく自分で選んだもの。だから自分のことは自分で決めると自分の意思を示すシャナ。
 そんなちょと変わった親子と、普通の愛情と絆を持つ坂井親子のコントラスト。おそらく今まで出なかった父・貫太郎が出たのは、シャナとヴィルヘルミナに親子のあり方を確認させる為ではなかったかと。まあ、フレイムヘイズ同士の確認なんでかなり荒っぽいことになってますが。

 しかし、ヴィルヘルミナは強いよなぁ。飛び道具は跳ね返すし、中距離ではファンネルなリボン、近距離では太極拳みたいな投げと隙がない。考えられる攻略としてはバリアぶち抜ける威力を持った術式での徹底的な遠距離戦か不意打ちくらいしか思いつかん。本気モードのタイマンならシャナでも勝てるかどうか。

 ところで、今回の話で今まで謎だった部分、とくに「迷子零時」関係の話が明らかになり、これから終局に向けて話が進んでいくんでしょうなぁ。それ自体はいいんですが、吉田さんの出番が少なくなりそうなのは哀しい。そーいや、大体のところは把握してるものの先代の炎髪灼眼の話もやってほしいところ。外伝でもいいんで。後、「約束の二人」の片割れはやはり仮面舞踏会の関係者なんだろうか?

 ところで、表紙のアレについて何も語らないことに不信を覚える人もいるかもしれませんが、私は大人ですから。だから、ポスカ探して店を駆けずり回ったとか、デスクトップの壁紙にしようと思ったとか、むしろ今そうなってるとかいうことはないんですよ・・・・本当ですよ?
(はろmk−II)

0(ゼロ)の感想

シリーズ初の短編集。でも中身の3/2はすでに仕上がってたり(笑)

ショートギャグ「ひらがな」「しんでれら」はもう読んでいたのでこれといって新しい感想は見つからず。
まあオールキャストでバカなことやってるなと弥七郎先生のアホアホゾーンを垣間見ることができたというのが収穫か。

短編はシャナ(つか少女)が悠二と出会う前の話なので感情表記がもの凄くドライ。
そのうえ扱ってる話がとても微妙なラインの上にあるので乾いたシャナというのがとてもよく表されていたと思う。
敵さんもショボショボだったので戦闘、というよりはただ心というものにとても無頓着なシャナが書きたかったのではないかと思いました。弥七郎先生にしては珍しく(笑)

しかし改めてみてみると(当面は)存在の消えることのない悠二ってのはとんだラッキーボーイですよね〜。母も父も恋人も一生懸命に気を使ってくれて、優しさをこれでもかというくらいに盛り込んでも「この世の本当のこと」の前では無力で、全部かき消されてしまう。
大上準子は悠二の「もしも」であったともいえるのかもしれませんね。

あ、あとフリアグネ様がんがれ〜。
紙様

X巻の感想

とりあえずあれだ、ラミー師匠が萌えキャラってのが驚きというかもうね、一体どうしたら……

高橋弥七郎といとうのいぢコンビの送る学園ストーリーもいよいよ二桁の大台に。
まあ実際は前巻の"0"でシリーズ10冊目なわけですが。
アニメ化も決まって順風満帆な灼眼のシャナ、今回は戦闘満載な過去編です。
なんつーか、マティルダの周辺としては最後ののいぢ先生のイラストが一番わかりやすいかな、と(笑)

右向いても戦闘、左向いても戦闘、弥七郎先生はきっと面白おかしく書けたに違いない(笑)
そんな10巻は本当に戦闘だらけ。最初と最後の現代パート以外は全部戦闘。
それでもただ戦ってるだけじゃなく、気持ちもきちんと入っているから楽しめるわけですが。

結局のところみんな純粋なんですよ、「紅世」の連中は。良くも悪くも自分のしたいことが第一なわけで。
そしてそれに力を貸すフレイムヘイズもまた純粋で、純粋だからこそ誰一人として引かないわけで。
とにかくもうみんな全力投球で気持ちも一切隠さずに叩きつけるし、今までのストーリーから「大戦」がどんな風に終わるかある程度予想はついていても、それでも心動かされずにはいられなかった。
ほとんどが新キャラなのに、なんで弥七郎先生の物語はこうも熱く心を揺さぶるのか……

しっかしマティルダ強いな。
戦闘能力は完全にシャナよりも格上っすね、こりゃ。
「両翼」コンビも無茶苦茶強かったし、あの時代のフレイムヘイズと"徒"は強さでいえばある意味最盛期だったのかも?それでもほとんど滅びちゃってるけど。カールは素晴らしいまでにヤムチャでしたが(笑)
特にフレイムヘイズ側なんて有力な連中が滅びてるか重症負ってるかっつう状況だし。
唯一戦力を温存してた「仮装舞踏会」が一番得をしていたような気がする。こいつらも「術式」の回収には失敗したけど。

で、次からはようやく現代に話が戻る模様。
「魔法」を覚えたシャナは悠二にどうアタックするのか?
アラストールは許しませんよ?(笑)
紙様

 10月からアニメ化、時期未定だがゲーム化も決まり電撃文庫の顔の一つとなった「灼眼のシャナ」(ドクロちゃんが一歩先んじてるのは微妙にどうかと思いますが)。11冊めの第10巻(9巻と10巻の間に0(ゼロ)を挟むため)だが、話としては9巻の続きではなく先代の炎髪灼眼の話。言うなれば「灼眼 the first」。
 脂の乗ってる高橋先生がノリノリ書いたと思われる素晴らしい作品だが、内容的には富野御大か田中芳樹先生が憑り憑りというか人死に多し。しかし、今回の表紙はマティルダさんにするべきではなかろうか?

 いきなりだが、合戦は浪漫である。戦争なんて下らないし、殺し合いなど狂気の所業であると思う。しかし、それでもなお合戦はそういう言葉ではくくれない何かがある。その「何か」とは、人間性の発露(良くも悪くも)ではなかろうか。つまり、正義も悪も、、勇気も怯惰も、友情も裏切りも、愛も嫉妬も、正気も狂気も戦場には現れる。
 しかも本作においてそれを織り成すは一騎当千の強者たち。舞台は地獄の業火が舞い降り、天から雷が切り裂き、機械兵士や巨大竜までいる人外の戦場。「無二の戦友」と書いて「とも」と呼び、「不倶戴天の強敵」と書いてやはり「とも」と呼ぶ世界。
 そんな合戦が面白くないことがあろうか?いやない(反語)

 つーことで面白かったです、今回のシャナ。九該天秤とフレイムヘイズ四天王(勝手に命名)というバトル物としての側面は勿論、この巻限りだからというわけでもないでしょうが、キャラ死にまくりなのが素晴らしい。いや、正確に言うと無意味な死に様ではなく、自分の信念を貫いて死力を尽くす様は例えそれが殺し合いといっても美しい。主役級のマティルダやヴィルヘルミナ、それにアシズの両翼は勿論、「捨て石」をまっとうしたモレク(個人的にはラミーの中の人は彼かと思ってましたが)や、個の武を誇らずあくまで大群を率いる将として働いたウルクリミが心に残る。スーパー稲妻キックをかましたゾフィーにはちょっと萌え。あまりにもヤムチャであったカールにはちょっと同情。しかし、今回こんなにネタだして大丈夫だろうか?と余計なお世話考えるほど特技&宝具も大放出でしたな。

 ちと難点を挙げれば、アシズの「壮挙」に何故あれだけ大勢の徒が付き従ったかが分からないということ。フレイムヘイズはそれを行うために多数の犠牲がいること、「ゆらぎ」が拡大しそうの2点で防ごうとするのは分かる。九該天秤は主のためなので問題は無い。しかし、他の徒にとっては成功したところで自分の利益にならないことではないかと思う。まあ、単純に「弔いの鐘」が人気ということかもしれませんが。

 ともあれ、多少歪んでたりもしますが、自分に正直に生き戦い抜いた彼らが「あの世」とやらで仲良くやってることを願わないではいられない、人物描写もバトルも充実した10巻でありました。できれば、読むときのBGMとして「哀・戦士」をかけておくと感情移入度が上がるとでも書き加えておく。♪哀〜 ふる〜える 哀〜

 余談として思いついたことを列記
・マティルダの生前の姿(?)はジャンヌ・ダルクであろうか?一応没年が1431年(ちなみに生年は1412年)で今回の話は16世紀初頭とかだったから、作中のセリフ「何百年も戦ってきた」には一応合致するし。まあ、実際のところ「火あぶりで死んだジャンヌが炎の魔神と共に復活する」ってのは浪漫があるからそうであってほしいってだけですが。
・ゾフィーはフレイムヘイズの長として後の巻で登場するのだろうか?とりあえず次に出てくる時はバスターコレダーでもかまして欲しい(笑)
・仮面舞踏会の詩篇とやらは、断片が人と紅世の徒を融合させたことを考えると、その全容は人の世と紅世との融合とかだろうか?
・シャナに出てくる紅世の徒の名前は神や悪魔の名前から取ってるものが多いですが、
世界神話事典
神魔精妖名辞典
といったサイトで調べてみると新たな発見もあるかも。ただ、イルルヤンカシュ→イルヤンカの様にちょっと変化させてるものもあるので注意
(はろmk−II)

11巻の感想

ついに11巻。でも12巻目。電撃のシリーズとして考えればかなり長いほうですよね。10巻以上ってのはほとんどないし。
高橋弥七郎といとうのいぢの送る萌え燃えストーリー「灼眼のシャナ」、アニメも放映中で向かうところ敵なし。
ついでに挿絵もアレがああなってて敵なし(笑)
というか地下鉄の中で読んじゃったじゃないですか_| ̄|○

さて、今回はここんところ押されっぱなしのシャナ反撃編というか。
フレイムヘイズと少女の間で揺れていたシャナですがアラストールの一言で完全に吹っ切れたというか。
つまりはデレ期突入ですよ(マテw)
ま、冗談は追いといたとしても自分の気持ちに素直になってもいいってわかってからは強いですね、シャナ。吉田さんがジュリエット役を取ったり見えないところで押してたりしても意に介せずというか。悠二が結論を出さなければ終わらない三角関係ですが、このシャナの攻勢で終わりが見えるのか見えないのか。

そして「銀」とフィレス登場。
「銀」は改ページとの相乗効果でかなりビビった。
フィレスの自在法は読み返すと味がありますよね。一回ニアミスしてたりとか。

告白を邪魔されたシャナが大暴れするであろう次回へと続く。
そろそろシャナもバトルしましょうよ。
紙様

12巻の感想

アニメも絶好調……うん、絶好調(笑)
「教授:飛田展男」はハマリ過ぎ。エェェ〜クセレント!!
そんなシャナももう12巻。本編も急転直下の大騒動ですよ?

自在法「風の転輪」を使い愛しき人を探すフィレス。
「銀」を見つけて暴走するマージョリー。
誰も傷つかないことを願い戦うヴィルヘルミナ。
誰もが何かを強く願っている。でもすべてがかなうわけではない。
悠二を想う二人の少女の心もまた、かなわないのであろうか。

そんなこんなで第12巻。
とにかく「引き」が反則的なまでに上手い。
そしてそれ以上に「しばらく出ません」宣言が、もう。これが一番怖い宣言や(笑)

自分の心を認めたおかげでシャナは強くなった。
そして吉田さんもまた恋をしたことで変わりつつあった。
その中心である悠二は宙ぶらりんのまま。
そんな三角関係をぶち壊したのがフィレスである。彼女は悠二を消して恋人を取り戻そうとした。
誰かに恋焦がれるということはとても熱く、強い気持ちである(と思う。僕にはわからないが(オイ))
自由気ままであり悠久の時を超えて生きてきたフィレスの想いというものはそりゃもう想像を超えた強さだろう。
だからシャナと吉田さんの恋心がわかった上で悠二を消そうとしたのだろう。それが彼女の「どうしようもない気持ち」だから。
全部を投げ打ってでも手に入れたい想い。そういった想いが人を動かす。そこには理屈はない。
しかし、それほど熱いものでありながら裏切られるとき、踏みにじられるときは一瞬で消え去ってしまうものでもある。
「銀」の顕現はそこにいたすべての人の心を揺さぶる大異変。一体これからどうなってしまうのか……
紙様




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