＜ゲーム概要＞
2003年に発売された「真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE」（以下「ノクターン」）に、魔人やアマラ深界、メノラー奪還といった新要素（シナリオ）をプラスしたもの。ストーリー本編は全く同じ内容で、本編の途中に新要素（シナリオ）が挿入される形となっている。また選択次第ではノクターンには無かった新たなエンディングを迎える事も可能に。
＜システム＞
まずスタート時に「ノーマル」と「ハード」のふたつのモードから選択。
「ノーマル」
標準的な難易度で、敵から受けるダメージがノクターンの約75％。バックアタックを受けてもクリティカルが発生しない。
「ハード」
かなり高めの難易度で、敵から受けるダメージがノクターンの約150％。バックアタックを受けると敵の攻撃は全てクリティカルになり、「逃げる」を選択しても戦闘から脱出することができない（魔法・アイテムによる逃亡は可能）。また店で売られている品物の値段が３倍になっている。
またノクターンのクリアデータがあれば、クリア時のプレイ時間の末尾の数字によって種類の変わるレアアイテムをひとつ入手でき、悪魔事典に登録してあった仲魔を５体引き継ぐことができる（選別はランダム。経験値が高いほど選ばれやすいらしい）。後、泉の聖女に能力を引き出してもらえる（周回分ＵＰ）
仕様面でノクターンから変更になった点は、
・DVDの読み込みスピードが約25％上昇
・物理特技の命中率上昇
・Ｘボタンで死亡ムービーがスキップ可能
・コマンドメニューに「ロード」の項目が追加
・SELECTボタンで主観視点モードに変更可能
ふたつのゲームモードについては、ノクターンの難易度が高いと思えた人には「ノーマル」でより遊び易く。逆に難易度が低い、物足りないと思えた人には「ハード」でよりスリリングな戦いに。といった具合に、どのような腕前のプレイヤーでもさらに楽しめる作りとなっている。
仕様の変更はいずれも前作で不満だった点が改善されたもので、プレイがより快適なものに。
うっかりやられてしまい昇天→スキップして再プレイ（ハードではその恩恵？を顕著に感じる）。または、悪魔合体が気に入らなかった→館から出て「ロード」→前の段階から再プレイ。 といった感じに、失敗した時もストレスを感じることなくリスタートできるようになったのは嬉しい。
物理特技は前作に比べかなり命中率が上がっている。一部のスキルを除けばほぼ当たると考えてよい。威力は高くても当たらないので…と敬遠されていたスキルも、躊躇う事なく取得することができるように。
＜新要素＞
●魔人、メノラー奪還シナリオ
「魔人」には本編を攻略していく途中で何度か出会うことになる（何人かは強制エンカウント）。登場する魔人は全部で10名。それぞれを倒すことにより、アマラ深界を攻略するために必要な「○○のメノラー」を入手し、（一名を除いて）以後悪魔合体で作成することが可能になる。魔人にはカプコンの出したゲーム「デビルメイクライ」の主人公、デビルハンター・ダンテもゲスト出演している。最初は敵として出る彼だがラスト付近では・・・。
●アマラ深界
５つの「カルパ」で構成され、全てのカルパに入るためには魔人を倒すことにより得られる「メノラー」が必要。主人公はそこで「喪服の淑女」「車椅子の老紳士」と出会い、東京受胎、ボルテクス界の真実を知ることになる。
●新ルート、新エンディング
ノクターンの最終ステージである「カグツチ塔」に入る前にアマラ深界を最深部まで攻略すると、新たなエンディングを迎えるルートに進むことができる。この新エンディングはこのゲーム（マニアクス）の最大目標と言ってもいいので、プレイする場合は肝に命じておかなければならない。よってもう一度繰り返しておくと、
新エンディングを見るためには、カグツチ塔に入る前にアマラ深界をクリアしなくてはならない（失敗した経験者談）
＜総評＞
「真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE」をクリアーした私でも充分すぎるほど楽しむことができました。購入前は「追加要素をプラスしただけだろう」という気持ちも確かにありましたが、実際にプレイしてみると予想以上の満足度。全く別のゲームというわけには当然いきませんが、前作をやり込んだ人でも（むしろやり込んだ人ほど）楽しめる作品に仕上がっていると思います。
「マニアクス」の大筋の部分は「真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE」と同じ。それに新たな要素、シナリオがプラスされてよりボリュームのある物になっているうえに、システム面は快適さを追求したものへと改良されている。後者が未プレイでどちらを買ったらよいかと考えている人は、迷わず前者を選ぶべし。在庫があればの話ですが（笑。確か３月一杯までの限定発売である） |
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