ライトノベル・レビュー

超妹大戦シスマゲドン 1巻(古橋 秀之  イラスト:内藤 隆 )

「うなぎに梅干」「天ぷらに氷水(又は西瓜)」等等・・昔から食い合わせの悪いものというのはあった。食べ物に限らずとも「トイレの洗剤同士」は下手すりゃ毒ガスだし、「上手い挿絵絵師と下らない内容」なんてのは文字通り地雷である(読者にとって)。
つまり、何が言いたいのかというと

「古橋秀之先生と妹萌え小説はヤバい!」

これは色んな意味でヤバい。大体タイトルからして尋常ではない

「超妹大戦シスマゲドン」

同人誌でも見ないぞこんなタイトル。そして内容が全くタイトルに負けてないのが異常である。というか

「兄者ー!!」×108(←スペースの都合上こう書いてますがマジで108行使ってます)

なんつう描写は何か次元すら超えてるとしか思えません。この本を読む者は全ての妹萌えを捨てろ!そんな作品が「超妹大戦シスマゲドン」

 ストーリーは、どこにでもいる仲の良い(と兄・サトルは思っているが、妹ソラは思ってない)烏山兄妹はふとしたことからイモコンこと「妹コントローラー」とその受信機であるチョーカーを手に入れる。ソラがそのチョ−カーを身に付けたことによりイモコンを狙う組織プリオンに命を狙われることに・・・てなもの。
 普通なら兄妹の描写がメインになりそうですが、困ったことにこの作者は古橋先生。なのでバトルの方がガチです。出てくる妹も獣化したり戦闘機に可変なサイボーグだったり、邪神だったり戦艦だったりドリルだったりサメだったりウサギだったり・・・いや本当に。そんな色モノとしか言いようの無い陣容なのに、バトルの描写はシビれるほど格好いい。特にバトル展開が二転三転するユウカ&ルリエ戦や、扱い的には噛ませ犬なんだけど生き様は輝いている超姉妹などは見ていて熱い、そこら辺のバトル物など目じゃないほど。
「こんなの妹の名を借りた超人バトル物ではないか」という声も出そうですが、私はあえて「これこそ妹小説だ」と言おう。というのも、この構図はGガンダムに似てる。リアルロボットとしてのガンダムという固定観念を打ち破ってロボット物の本来の面白さを思い出させてくれたGガンの様に、シスマゲドンも「妹萌え」という最早手垢の付いた言葉だけの存在と成り下がった兄と妹という関係を元に戻してくれる!・・・かもしれない。シスタープリンセスことシスプリは妹ブームの最終作品などと言われましたが、シスマゲは名前の通り終末作品かもしれない。

とりあえず私が言いたいのは

いあいあ しすたぁ なんつう呪文が見れるのはシスマゲドンだけ!

しかし、これが「ある日爆弾が落ちてきて」と同じ作者とは思えないよなぁ。言うなればドラえもんとドクロちゃんの作者が同じと言ってるようなもんだし。
(はろmk−II)




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