ライトノベル・レビュー
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なんかもう本当にストライク。特に千晴の考え方なんて僕とほとんど変わらないんですもん。あそこまで切り離してはいない、と自分では思ってますが。
こういう迷走する10代の心っていうのは遠いもののように思えて、その実手を伸ばせばすぐそこにあるわけで。結局こういう物語に共感できること自体がまだまだ自分が大人になりきれていない証拠なのではないか、とふと思ったりした。
世界は戦場に満ちあふれていて、右を向いても左を向いても戦場だったりする。だからきっといい加減で、がんばらなくても生きていける方法なんてなくて、生きるためには一生懸命にならないといけないんだろう。そしてそれは子供も大人も関係なくて、戦いは延々と続く。きっとそれが生きるってことなんだと思う。
だからこそ迷っておく必要があるんだと思う。たとえそれが鬱屈していて親や大人の世代から見ればそういう考えを持つこと自体が憤慨ものな想いだったとしても、きちんと一つ一つ噛みしめる必要があるんだろう。そしてどこかで折り合いをつけて、大人になって、そして今度は次の子供達が迷うための時間を作るために戦うんだろう。
結局はその積み重ねじゃないんだろうか?
……そうやって考えるとこの作品の対極にあるのが「ラブやん」なんじゃないかなとか思ったりした(笑)
ロリ・オタ・プーでも生きていける世界ってホンマに素敵ですね……怖いくらい。
(紙様)
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