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ライトノベル・レビュー
| 煉獄のエスクード １〜３巻 （貴子潤一郎 イラスト：ともぞ ） new |
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「１２月のベロニカ」で選考委員も読者も唸らせた貴子潤一郎がついにシリーズを引っさげて帰ってきた。
あれからちょ〜っとばかり時間が経ちすぎてるような気がしないでもないけど、まあいいや（笑）
受賞作「１２月のベロニカ」ではファンタジーを、そして短編集「眠り姫」では主に現代劇を手掛けた貴子先生、今度は現代ファンタジーで勝負です。
魔界と人間界をつなぐ扉をめぐる攻防ということで、お話としては結構スタンダードな部類に入るのではないだろうか？
それでも設定や世界観だけではない、重厚な「何か」を感じさせるセンスはさすがというべきか。
どこか倒錯したキレる寸前のキャラ描写などは秀逸です。アルフェルムの変態っぷりはある意味美しいとさえもいえます。
……いや、そういう趣味はないですよ、僕には（笑）
しかしシリーズものですか。この第１巻見てる限りだと人間はどう逆立ちしても領主（ロード）級魔族には勝てそうにないし、どうやって話を進めるんでしょうか？
つか一般エスクード隊員は使徒級の敵にしか太刀打ちできないっぽいし。薫とレイニー以外のメンバーじゃ普通の魔族の相手もできないんじゃなかろうか？かつての深津神父ですら魔族級は２体しか倒してないっていうし。修業でどうこうとかいうレベルじゃないですよ、これ。
今後の展開……まさかアルフェルム様と真澄の耽美かつ怪しいワールドで新たなファン層を掴むとか（やめれｗ）
（紙様）
（２巻〜The Song Remains The Same〜の感想）
貴子先生の送る人と魔族の物語「煉獄のエスクード」、今度の舞台はフィンランド。
日本のゲートをめぐる戦いから８ヶ月。レイニーと旅を続けて成長した薫はいよいよエスクード隊員に就任することに。
だがちょっとしたことから就任式を前にして魔術絡みの仕事を請け負うことになってしまう。
フィンランドの田舎を舞台に人と魔族の争いが再び始まる……
完全に状況に流されるだけですべてが最悪の事態に行ってしまった第１巻を考えれば薫はずいぶんと成長したと思う。
あのギーエンを相手に悪態をつくなんて８ヶ月前には考えられないことだ。
でも成長した薫でも人にあらざる魔族の相手は厳しいというのだからやっぱり人間と魔族の力の差というのはそう簡単に埋まるものではないらしい。
真澄の師匠であり現在トップクラスの魔術師であろうクラウディアをしても魔族の相手は難しいというのだからギーエンとかが戦ったら普通に食われそう（マテ）
今回の戦いにしてもロクサーヌは不意打ちでどうにか倒せたもののミラベリ相手には文字通り手も足も出なかった薫。宿敵であるアルフェルムを相手にできるのはいつの日やら……というか人の身では多分永久に無理っぽいような気がした。読者サイドとしてもこの第２巻で改めて人間と魔族の戦闘能力の差というものを思い知ったわけだし。
レイニーやアルフェルムら１巻で活躍した面々が出てこないなどちょっと物足りない面もあったがこの安定感はさすがというべきか。
長期シリーズになったとしても多分ついていける。２巻を読んでそう確信しました。
というわけで次もなるべく早めに（笑）
（紙様）
(３巻〜RHYTHM RED BEAT BLACK〜の感想）
どうでもいいが「宇宙一ライトノベルを売る男」という帯はどうかと思う。
貴子先生の送る人と魔族の物語「煉獄のエスクード」、今度は中世にタイムスリップ？
悩む……
今度のヒロインを天然ドジッ娘にすべきかツンデレにすべきか。
一体どうすれば……ッ！
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＼ __ ／
＿ （ｍ） ＿ﾋﾟｺｰﾝ
|ミ|
／ ｀´ ＼
('A`)
ノヽノヽ そうだ、二重人格だ！！
くく
……などといった葛藤は真っ赤なウソであり（多分）本編とは関係ありません。
そんな煉獄のエスクード、薫は新たなパートナーであるルーシアと中世ヨーロッパに飛ばされます。
４００ページとボリュームもたっぷり。
２年間任務を共にするパートナーということで登場したルーシア。そんなこんなで当面は彼女がヒロインということになるんでしょうかね。
天然ドジッ娘とツンデレという二面性を持つ彼女。どちらかといえばツンデレルーシアのほうが出番が多かったような気がしないでもないですが、ツンデレという面ではレイニーやヴァルデリーのほうが要素が強かった気がする。や、ルーシアはルーシアでかわいいところありますけど。
というかレイニーさんは最後の手紙がツボ。なんだかんだ言いつつも薫がかわいくて仕方がないんですよね、あの人も。
また、１巻のメインキャストである真澄やアルフェルムの再登場、そして鍵を握る領主「真紅の貴婦人」も登場して物語はいよいよ動き出したかなって感じ。
しかし薫の実力は全然話の難易度についていっていないような……
ギーエンなら瞬殺ですよ？（笑）
（紙様）
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