ライトノベル・レビュー

デュラララ!! デュラララ!!×2(成田良悟 イラスト:ヤスダスズヒト )

 新宿を舞台に首なしデュラハンライダーが大暴れする話・・・ではなく自分の首を探す物語。根底に流れてるのは「愛」です。もっともどんなのかといえば
(以下本文より抜粋)
「あの子、君の彼女なの?」
「そうだ!運命の人だ」
「彼女なんであんなんなの?(格好のこと)」
「知るか!」
「じゃあ名前は?」
「それも知らん!」
「なんじゃそりゃー!!」
「好きになるのに名前は関係ない!」
「じゃあ何で名前の知らない人が運命の人なのさ?」
「俺が愛してるからだ!」

・・・ハイ歪んでます(笑)。

 とまあ結構エキセントリックな人物が多いのでちょっと引くかもしれませんが、成田氏お得意の多重視点(と言っても実はバッカーノまだ途中だったりする)と、最後に物語が収束していく様は見事で面白いです。
 多重視点ってのは、ある意味各それぞれが主人公なわけだからそれぞれ個性を持たせないといけないうえに、構成も大変なのに上手くまとめてるもんだと思います。

 結構キャラが面白かったんで(一人、えらく豹変して違和感あるのがいましたが)続編希望したいですが、終わり方からすれば難しいかな。

 ついでに言うと、この作品はワリとネタが含まれてます。前に書いたドクロちゃんネタってのは「電撃文庫から本を1冊選ばせて拷問を決める」ってもの。「ドクロちゃんだとエスカリボルグを用意しないと」とか言ってました(笑)。結局採用された「目玉にガラス片を押し付ける」ってのは何だったんだろう?(紙様さんからの情報で分かりました「Missing」だそうです)
(はろmk−II)

デュラララ×2の感想

本当にどうやって読むんでしょう、コレ。

(最初に)
冒頭に登場するダラーズのサイトは実在します。
載ってるURLとパスワードで未知の世界へとレッツゴーできます。
つか●●様とか普通にいるし。


歪んだ愛の物語「デュラララ!!」の第2弾です。正直続きが出るとは思ってなかったです。
つか成田先生はこれでシリーズ物を3つ掛け持ちということに……ま、大丈夫でしょ、成田先生なら(笑)
いや、これで「ヴぁんぷ!」も続いたら大爆笑だけど。

「電撃h」「電撃p」での遊びっぷりから考えれば人外魔境キャラが増えるっつーのはある程度予想できたけど、本当に人外キャラで話を作るとは……
まあ話の中核からして首無しライダーなわけだし、変なのが一匹二匹増えたところでどってことないというかむしろ「普通の人はどこですか?」ってな状況だったわけだし(笑)
でもまあ、今回のラストでその普通サイドのキャラも裏の世界の住人だったことが発覚したわけで、やっぱり普通のキャラがいないぞ、成田作品。
そこがいいんだけどね。

さてさて、今回キーポイントだったらしい「黄巾賊」ですが作中ではシズちゃんにボコボコにされて終了と何のために出てきたんだかイマイチわかりませんでした。
が、全てが終わった後、臨也によって池袋が3つの勢力に分断されたといわれて黄巾賊がボコボコにされた事により池袋が3つに分かれる、ネタじゃなくて本当に三國志になぞらえていた事がわかって少々ビックリです。
まあ違うのは3つの勢力のうちの一つが黄巾であることですが。

さ〜て、ダラーズに黄巾に「罪歌」、さらには池袋の変人奇人ども。
次はどんな狂宴を見せてくれるんでしょうかねえ……
あと遊馬崎がどんなネタに走るのかも期待(笑)
っていうか遊馬崎の2次元論にいちいち納得してしまう自分が……_| ̄|○カエッテコレネエヨ
紙様

 新宿を舞台に奇人と変人と人外が織り成す歪んだ愛の物語、デュラララの第2巻「デュラララ×2」。どーでもいいですが、読み方は「かける2」でしょうか、それとも「デュララララララ」でしょうか。

 変人だの奇人だのと書きましたが、基本的にこの本に出てくる人(人以外もいるけど)は純粋だと思います。ただ、純粋〜さ〜良いとか悪いとかいう性格の方向性ではなく、情熱の量としての純粋さ〜が人より並外れて大きいのでしょう。しかし、真水に魚は住めない様に純粋すぎる者は人と交われない。故に人は彼らを変人と呼んで隔離するのでしょう。まあ、純粋すぎる彼らが悪いんですけどね。

 さて、私は前巻の感想で「続きは難しいかなぁ」と書きましたが・・・スイマセン成田先生侮ってました。確かに(一応)主人公セルティの物語は前巻で終わりとしても問題は無いんですが、本作は成田先生お得意のザッピングシステム。複数の人物が物語を織り成すということは、誰が主人公というわけではないのです。これは、筋の追いにくさというマイナス面もありますが、今回のように話を広げる場合には便利。一人の主人公の話が終わったなら他の主人公の話をすればいいのですから。
 無論、これは簡単なことではないです。物語を一から作り直すのと同じですから。しかし、成田先生はそんな難しいことをサラリとやってのけるどころか、デュラララの縦軸(メインテーマ)といえる「歪んだ愛」はそのままに、横軸である新宿の(変)人間関係を広げてデュラララワールドとでも言うべきものを確立させてしまいました。
 一発ネタかと思ってたセルティやダラーズの設定が意味を持ち始めたのを読んだ時は正直ちょっとした感動を味わった。何と言うか世界が目の前で作られていく様を見るのは虚構の中とはいえ面白い。

 だから、多分この物語は面白くなる。濃過ぎる面々を一つの世界にまとめただけでもお腹一杯なのに、そこに物語性が入ってくるわけだから面白くないはずが無い。つーことで檄文を一つ

 さあデュラララの始まりだ!舞台は新宿、演者は奇人と変人、隠し味に人外までいる。奇人による濃いネタも鬼神による熱いバトルも入ってる。
 マトモではいられないイカシた奴らがマトモとは言えない歪んだ愛を理由にマトモである必要の無いキチガイバトルを繰り広げる、この面白さはマトモではない。
(はろmk-II)




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