ライトノベル・レビュー

がるぐる!(上)(成田良悟 イラスト:ヤスダスズヒト)

かつて島を駆け巡った猫とネズミがそれまでどおりの生活をする中、かつて島を荒らしまわった二匹の犬が帰ってきた。殺人鬼は純粋さゆえに崩壊し、島の守護神は悪夢にさいなまれる。
そんなことは知らずに(迷)探偵は殺人鬼に一目惚れする。
舞台は整った。誰かの演出とか、そういうのは関係ない。
あとは踊るだけ、暴れるだけ。

そんなわけで「越佐大橋シリーズ」の完結編、その前編です。
前編だけあって今回は謎の提示と伏線張りが多い。そしてその「引き」のうまいこと。
こりゃ否が応でも(下)に期待したくなるものですよ。

今回は「殺人鬼」雨霧八雲と「自称名探偵」シャーロットがメイン。多分(下)もそうなんだろうけど。
二人に共通するのは「純粋さ」。二人とも(良くも悪くも)自らの心情に偽りがない。
社会の底辺、人間の掃き溜めともいえる「島」において自らを歪めることなく生きていけるというのはある種のスキルだと思う。
ただ、「純粋さ」といっても八雲とシャル(シャーロットね)のそれには大きな違いがある。
八雲の「純粋さ」は繊細すぎるがため崩壊した。シャルのそれはベラボーに図太い。多分一生変わらない(笑)
自己防衛のための、自分に対する閉じた「純粋さ」を持つ八雲。
誰を疑うこともなく、誰に対しても開かれた「純粋さ」を持つシャル。
シャルからの一方通行なパイプしかない二人がどうつながっていくのか、見物です。

彼ら以外にも帰ってきた二人の犬コンビや護衛部隊に「ラッツ」、そして葛原などなど。
完結編にふさわしいオールキャストの豪華版。
(下)が早く読みたいし、成田先生なら大丈夫だろうと思ってたんですけど……
どうも日記を読む限り体調を崩されたようでしばらく筆を置くようです。
まあそうなると急かすわけにはいかないのでじっくりと待つことにしますよ。というかこの期に「バウワウ!」から読み直すのも一つの手ですかね?
紙様




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