ライトノベル・レビュー

絶望系 閉じられた世界 (谷川流 イラスト:G・むにょ)

(とりあえず警告)
「絶望系 閉じられた世界」は結構ショッキングな内容です。
谷川先生のだから、と安易な気分で手を出したら痛い目を見ます。
想像力豊かな人は食生活とかに影響が出るかも?

なんじゃこりゃ?

それが率直な読後感でした。
なんかもう読んでて全体的に気分が悪かった。多分二度と読み返すこともないと思う。
それでも読んでる最中は手が止まらなかった。決して途中で止めようとも思わなかった。
好奇心や背徳感は本当に人を殺せるものではないかと変なことも思ったりした。

さて、本編は「バ●バラ殺人」や「中学1年との『行為』」など濃過ぎるワードを中心に展開されていく。
そしてその論理を展開するのもいわゆる「常識人」ではなく、猟奇的なメンバーが「世界」について語ってくれる。
本編の主人公はおそらく杵築ではないかと思われますが、ほとんどの読者は唯一の一般人である建御に感情移入することだろう。その建御が狂ったような連中に狂った理論で論破されるわけですから読者とすれば堪ったものではない。
しかし、そんな狂った連中の言っていることは本当に狂っているのか、と聞かれれば何人の人が頷くことができるだろうか?
世界が歪んでいること、人間の魂はそれほど重くはないこと、道徳的観念や「世間」というものがある以上、それは認めてはならないことである。けれど、絶対一度は誰もがそんなことを考えたことがあるはずだ。だけどきっとそれは「世界に受け入れられないから」なかったことにして心の底に沈めてしまったに違いない。
それをなかったことにしなかったら……きっとそういう「心のタガ」が外れた人を「倫理」というものがことを一括りにまとめて「犯罪者」やら「社会不適応者」、そして「異常者」とカテゴライズするのだろう。
正しいのは「倫理」か「なかったこと」か。それこそ「神のみぞ知る」というやつだろう。絶対に答えを教えてくれない神様だけが、ね。

あとあれです。
最後の会話のぶっとび具合がすごく印象的でした。
結局この話が一人の人間の手の平の上の出来事に過ぎなかったと知ったときはもの凄く衝撃的でした。
「次は誰の人生で遊ぶ?」は個人的名ゼリフランキング上位に入ると思う。こんな言葉言える奴が本当にいるとは……

しかし谷川先生もよくこんな生々しい話書く気になりましたね。
少なくとも「ハルヒ」や「学校」、さらには「イージス5」からはこういう話の片鱗も見えなかったのですけど。
紙様




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