ライトノベル・レビュー

学校を出よう! 1〜6巻(谷川流 イラスト:蒼魚真青 ) 

1〜6巻までの感想)

 ハルヒと同時期に出した谷川先生の学園SF。いうなれば「超能力学園(Zをつけないようにw)」。思春期の少年に突然目覚める特殊能力(EMP能力)が問題になり、能力持ちの生徒が集められ集団で生活するEMP学園。その第3学園で繰り広げられる事件やドタバタを描くというもの。

 ハルヒと同時期に出たことでとかく比べられがちなところもあるこのシリーズですが、中々どうして面白さでは負けてません。いや、正直1巻はイマイチだったけど2巻以降は谷川先生の持ち味が良く出て面白いです。
 谷川先生の持ち味、それは「SF」「ミステリー」「キャラ」の3つから成っていると私は思います。特にハルヒでは抑えられがちなSF要素が前面に出てるのが面白いところ。「超能力」もそうですが「タイムスリップ」「平行世界」とSFかじった人なら聞いたことあるフレーズがバンバン出てきます。世界観がワリと何でもありなんで、設定とかはツッコめるとこもありますが細かいこといわなければ文句無く楽しめるSFです。つかSFファンなら読め(マテ)

 ハルヒが優れたキャラ性持つためキャラ重視の話が多いのに比べて、学校ではストーリー事態に重きを置いてる感じです。別にハルヒは話がツマランとか学校はキャラが弱いとかじゃなくて構成として。

●1巻
 上でも書きましたが、ちょっとイマイチ。結構長い話の割に、展開に起伏が無く、何か各キャラが言いたいこと言ってる内に終了したような感じさえ受ける。まあ、シリーズのキャラ紹介編とでも割り切るか、いっそのこと1巻は読まないというテも。まとめれば「超能力学園・第3MP学園に住む高崎佳由季(どーでもいいけど富野御大から取ったんだろうかこの名前)は色々あってその能力の源とも言える妹の幽霊を失いました」ってことなんで。

●2巻
 今のところ一番面白いと思うのが2巻。上でも書いた「SF」「ミステリー」「キャラ」が非常に高いレベルで描写されている。SFについてはタイムスリップですよ!時間改変ですよ!(ある意味)ループ物ですよ!と書けば少しは楽しさが理解できるでしょうか?とりあえずタイムスリップ物として必要なシナリオの整合性というか辻褄は合ってます。
「ミステリーについては、タイムスリップというストーリーなのでミステリーっぽくならざるを得ないというか、とにかく二人の神田(過去から来た神田Aと未来から来た神田B)が合うという衝撃の始まり方から次第に事件の全貌が見えてくるところ、そして最後の見事な解決編など正にミステリーと言わずして何と言うか。
「キャラ」については、この巻のキャラは(今のところ)後の巻に出てくるのは少ないし、1巻のキャラも殆ど顔見せ程度しか出てきませんが、「シリーズの女神とも言える星名サナエ嬢が登場した巻でもある」と言っておきます。

 余談ですが、個人的には「彼女」の正体はミツキかと思ってました。いや、最後の戦い(?)で神田Aが刺した相手ってのが実はユウキで(そういう風に取れる描写もあったし)その時に誤ってユウキを殺してしまい、その歴史を改変するために後からEMP能力に目覚めたミツキが歴史に介入してきた、とかいう話とか想像してたんです。見事に外れましたが(笑)

●3巻
 この巻は「第3EMP学園のちょっとした一日」とでもいうか普通の学園生活の中で起きたちょっとした事件てな話。むしろ「光明寺茉衣子の憂鬱な2日間」と言ったほうが正しいかも(笑)。「第3EMP学園で謎の大量人口増殖が起きた」というミステリーよりも「この世に二つとしてないハズの自分が増殖したことに苦しむ茉衣子」を見て楽しむのがメインっぽいし(笑)。この巻あたりからイラストの青魚真青さんの絵が慣れてきたというか、(・∀・)ネコミミモード !な類は妙に可愛かったです(個人的感想) 

 ●4巻
 第1〜第3EMP学園の精鋭による仲嶋数花を巡っての争奪戦なバトル物かと思いきや、実は時空の存在を賭けた時空間戦争とでも言うべきものだったというオチが意外な話。つっても最後はかなりあっけないですが。個人的にはもうちょっとバトル見てみたかった気もしますが(蜩や多鹿の能力なんて戦闘以外では殆ど使い道ないし。つかアレだ、加速装置は漢の浪漫ってことでw)このシリーズの根幹に関わるテーマ〜佳由季たちのいる時空はインスペクタとかインターセプタとかいう上位の存在のシナリオで動いている〜を考えると、あまり派手な行動は彼らの意に染まないってことになるのかも。
 この巻で初めて第3以外のEMP学園の生徒が出たわけですが、次の巻で出る那岐鳥の様にこれからちょくちょく顔を出すものなのかも。

●5・6巻
 上下巻なんで一まとめ。第3EMP学園で今回起こった事件は「謎の大量死体」の出現。しかも、その死体は夜になると動き出して自らを吸血鬼と名乗ったのだからさあ大変、てな感じで始まる物語。
 吸血鬼事件というホラー(かな?)ミステリーと、真琴と佳由季&宮野と茉衣子のラブラブ話と、インスペクタ・インターセプタ・アスタリクスという上位の存在の思惑に、優弥の悪巧みwが入り乱れてるのでテーマが明確にならず正直ちょっと散漫な印象があります。私なんかはラブラブ話だけでいいじゃないかとか思うんですが(笑)。しかし宮野と茉衣子はこれからどーなるんだろうか?まあ、表面上は今までと変わらないんでしょうが。
 ただ、個人的には宮野が上を目指そうとする気持ちが理解できないんですよね。上に行けば行くほどアスタリクスのように、世界の維持のために行うべき事だけを行うというロボットのような無味乾燥な仕事が待っているだけだろうに。カエサルの言葉を借りれば「人は上に成ればなるほど自由が無くなる」ってことで。
 後、この上位の存在については「サイバーナイト」に出てきた神様のような存在(宇宙の中心に存在する全知全能ともいえるモノ)がかなり近いです、いやパクリとかじゃなくて。この神様(みたいなもの)は全知全能であるがゆえに、自分が歴史に介入することによって起こる影響を知っているため(たとえばAという種族を救うとBという種族が全滅するとか)に何もしないでただ歴史を見守るだけという凄いんだかいてもいなくても関係ないんだか分からない微妙な存在。
 宮野はこーいうものになりたいのかなぁと疑問が。まあ終わりなき好奇心の発露ってことかもしれないけど。

 最後にちょっと妄想を交えた話。
「学校を出よう!」においてEMP能力が何故出現したかは今のところ謎ですが、もしかするとハルヒが望んだから出てきた、なんていう解釈も可能ですな。
 ここからは更に妄想入りますが、もし学校〜の世界が、ハルヒがキョンにメロメロ(死語)になって「キョンに世界の全てを与えたい」とか思ってそれが実現した、キョンが統合思念体をも超えるような正に神様になったとします。キョン=神様は3次元に縛られる存在ではないハズだからハルヒと共に生きていくことが出来ない(サナエさん見れば分かるように)。ゆえに後継者を選んで誰か自分の代わりに神様になってもらおうと考え、そこで白羽の矢が立ったのが宮野だった。つまり宮野は、自分から上位の存在になろうとしたのではなく、身代わりの神になるように育てられた人身御供だった・・・とかならかなり悲劇ですな。まあ、妄想話なんで気にしないでください。
(はろmk−II)


4巻の感想

なんだかよくわからないけど重要らしい人物「中嶋数花」を追って第1、第2、第3EMP学園のエージェントが駆ける。
蜩、多鹿の第2EMPコンビは今後も絡んで欲しいな、と思う。このコンビ自体でも結構楽しかったけど第3EMPのコンビと組ませるともっとおもろくなるのでw
それ以外にも今まで出てきた重要人物も登場したりと何気にサービスも多かったような気がする。
……神田くんとサナエさんが出てきて嬉しいとは素直に言わないぞ、僕は(マテ)

物語のほうも相変わらず二転三転して終盤一気に紐解くというペース。
とはいっても全部が全部解決したわけではないというのもいつものことで。「平行世界」(普通は「並行」じゃないんだろうか?)とPSYネットの謎はまだまだ物語を盛り上げてくれそうな予感。

しかしまぁ、「加速装置」とキッパリ言い切って大丈夫だったんだろうか?(笑) 
紙様

5巻の感想

え〜、前後編の前編です。とりあえず謎の提示に終始してましたね。
謎は出されるもののそれをとく鍵らしいものはほとんど出てなくて、ひたすら後編待ちというのが歯がゆい所。
なんにせよ「宮野流平行世界図」と「上位世界の存在」がキーポイントらしいですけど。

今回特に印象的だったのが第3章。
宮野の言う所の「上位世界」の住人による世界改編が行われ、事象の改竄、無限ループが起きるというもの。
同じようなシーンが何度も、しかも微妙に違うシュチュエーションで繰り返される描写は見事としか言い様がありません。
第3章以外にも事件が解決に向かおうとするたびに改編が起こるというのが今回のポイント。
どうも「上位世界」でも色々といざこざがあるようで。
宮野が上位世界に気づいた事がよくないとして事象の改竄をする「インスペクタ」、宮野をあまり問題視せず、流れのままに任せようとする「インターセプタ」、そして事象を操る「アスタリスク」。
いくら第3EMPの連中ががんばろうともこの3人(?)の意思決定次第で全部うやむやにされる。
そこまで驚異的な能力を持つ3人(?)がただの変人にしか見えない宮野をあそこまで警戒するのはよく分かりませんが、まあ宮野は宮野で何か掴んでいたりするんでしょうね。
そして奴はそれを分かる形で他人に公開しようとしないから困ったもんで……真相に近付いても謎は深まるばかりです。

あと、カラー漫画、挿絵で登場した「おねむり若菜」は非常にGJです。
あと世界改編が行われるたびに挿絵が入ったらよかったなあ、と密かに思った(マテ)
紙様


6巻の感想

裏表紙の怒ってる春奈を見て「頑張れ!酢めし疑獄」(作者)を思い出した。なんか似てませんか?
つか何人の人が酢めし疑獄を知ってるんだろうか……?(私は知らんかったっす

さて、6巻は5巻の続きです。読んでないと分からないのは当然というかなんというか。
2ヶ月連続刊行なので意外と内容を覚えていてホッと一息。
2年近く放置されてたラ●ナロクは全く本編の流れを覚えてなかったのにさ(笑)
上位世界人とか優弥とか人外魔境が跋扈する中、それでもメインが佳由季&真琴、そして茉衣子&宮野のちょっとひねくれたラブラブっぷりというのがなんというかご馳走様って感じで(笑)
っていうか1巻の時点では佳由季が主役かな、と思ったんですけど結局全巻に登場するレギュラーとしては宮野&茉衣子、つか茉衣子がメインになることが多いってのは最初の段階では予想だにしませんでした。
主人公の知り合いその2(その1は宮野(笑))くらいにしか認識してなかったんですけどねぇ。
上位世界人とか<彼女>とかおもしろそうなギミックを散りばめてた割にはオチが少し弱いかなという気がしないでもないけどこういういろんな所にギミックを散りばめる手法は結構好きなので問題無し。読み返す楽しさも増しますしね。
しかし<彼女>、5巻の時点で予想していたのが「半分」正解でした。アレを完全に予想できた人はいるんだろうか?多分どこにでもいそうですが(笑)

次は音透湖バージョンじゃなくてサナエさんバージョンで透湖さんを出してください(笑)
紙様




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