ライトノベル・レビュー

ロボット妹 改め 人類皆兄妹! 〜目醒めよ愛の妹力〜(佐藤ケイ イラスト:さがのあおい ) 

いや、タイトル見て少し気になってたのは確かなんです、ただ、どーも地雷くさいんで遠慮してたんですが、おかゆ先生が解説してるってんでそれを目当てに買ってみました

結果・・・惨敗、多分この小説はギャグと萌えを狙ったんでしょうがどちらもかなり中途半端になってます。まあ、そこらはおいおい語るとしてまずはあらすじから

 岩鉄巌男は今時ちょっと古風なバンカラ高校生。
だが、最終人型決戦兵器・妹ロボットもえみちゃん一号のパイロットに任命された瞬間から、平凡な男道を歩んできた彼の人生は一変する!
もえみちゃん一号の前に立ちはだかる、宇宙からの侵略者C・スコニー!
奴らの魔手から地球を救えるのは『もえみちゃん』しかない!
行け! 巌男! 真の『妹力(いもうとりょく)』を解放する時は今だ!!

 メンドくさいから電撃文庫のHPからコピペ(オイ)。ハッキリ言ってこれ以上でもこれ以下でもないし。

 え〜、先ずはこの本のギャグはどこがおかしい(笑えるという意味ではない)か。
「妹力」は「いもうとりょく」とじゃなくて「いもうとぢ(ち)から」だろう!!・・・ではなくて(いや、コッチの方が合ってるとは思いますが)、「バンカラ高校生が萌え萌えな美少女になってるというギャップを活かせてない」ということでしょう。

 初めこそ巌男の独白部分(いわゆる地の文)は普通の男言葉なんですが、途中から本当の少女になってしまうんです。萌え萌え美少女だけど心は男(しかもムサい)ってのがギャップとして面白いのに、心の部分まで少女にしてしまっては意味がないではないか。しかも、外見はムサい男が心も少女見た目も少女になってるなどというのは正直グロテスクである(「ラブやん」3巻のコレットの話を中身のジョン視点でやってる、しかもワリとマジで、と言えばどれだけアレな感じがするかは想像できるかと)。小説読みながら場面を思い浮かべるタイプの方なら分かると思うが。

 そして、これは萌えの部分でも問題が起こる。例え、お兄ちゃんと言われようが、上目遣いされようが中身は男なんである。当たり前だが、これで萌えるのは特殊な趣味の方だけだろう。
 個人的には、そのまま男言葉を使ったりした方がギャップがあって良かったように思う。もしくは萌えを狙うなら女の子になってもギャップの薄いショタな男の子か、いっそパイロット登場タイプではなく自律行動ロボット少女の心に男の子の人工知能入れたとかやりようはあったのでは。

 正直、入れ替えネタでボク(オレ)女を出さない時点でギャグにすらなってないと思うんですが、そこら辺作者の佐藤ケイ先生はどう思ってるんでしょう。

 後、ロボット物の観点が抜けてるのも問題。一応巨大ではないにしてもロボット物なんで、そこら辺のパロディあるかと思いきや全然ナシ。やっぱ「妹力」を「いもうとぢから」って読みにしてですね
「俺の妹力も上がってるんだ!」とか
「分かるまい、戦争を遊びと思ってる貴様には俺のこの体から出る妹力が!」とか
「見せてもらおうか、連邦の妹兵器の力を」
とか言って欲しいんですよ、ロボオタとしては。

 まあ、グタグタ言うより、「LAST KISS」では「加奈」のパクリでしたが、今回は「ぷろすちゅ−でんとG」のパクリですか、と言えばカタはつくんですが(マテ)

 ぶっちゃけ読むのがキツかったです。おかゆ先生の解説も珍しくマジメでなんか面白くないし(マテ)、いや、佐藤先生との会話で
おかゆ「ボクは萌えが書けないんです」
佐藤「それは君が“おにいちゃん”と呼べる人がいないからだよ」
ってのは笑いましたが。

余談
 コレは「電撃ヴんこ」で人気あったから単行本化されたらしいですが本当でしょうか?短編なら面白いかもしれませんが、長編だと・・・
(はろmk−II)




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