ライトノベル・レビュー

塩の街(有川浩 イラスト:昭次 )

こりゃ確かに面白いわ、というのが素直な感想。
 人が塩になっていくという奇病がはびこる世界(地球です)で何やら過去がありそうな成年と平凡な女子高生が主人公の話。

 初め2話は彼らと関わった人たちの人様とその緩やかな最後を描いてて、北斗の拳でケンシロウがいない間のリンとバットの話をリン視点から見たみたいだな、カタルシスの無い鬱話か、と思いきや「転」にあたる話で“入江”なる人物が出てきたら一変。世界の謎というか話が転がってきます。

 この入江なる人物。徹底したリアリスト&エゴイストで言うなれば「乱世の奸雄」。言動も行動もアレだが語る言葉は辛らつながら嘘は無く、行動には責任を持つという中々の人物。つか、作者も動かしやすいのか彼が出てきてから話の流れが違うというか。とにかく、この本の中で出色の人物であることは間違いなし

 最後にネタバレになるのであまり語りませんが、この本読んでて最近やったエロゲのFateで出てきた言葉「正義の味方ってのは眼に見える範囲でしか救えない」ってのをちょっと思い出しました。

 余談:作者は女性なんですな。後書き見るまで気付かなかった。ちなみに名前の“浩”は“ひろ”と読むそうです。
(はろmk−II)




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